嫌がらせ
一言に盗聴器と言ってもその用途は様々です。今回の案件では、近年のご近所づきあいを象徴するかのような盗聴器を使用した悪質な近隣トラブルになります。
出産を期にマンションを購入したFさん夫妻、一通り簡単な挨拶は済ませていた。
しかし、育児や環境の変化に加え、もともと人づきあいが苦手なFさんは、すれ違えば挨拶はするものの、自ら話しかけたりはしませんでした。すると、近所でも少し浮いた存在になり、次第に話す機会も減っていきました。Fさんは人づきあいが得意ではなかったため、さほど気にすることもないと考え今まで通りの生活を送っていました。

数年後、子供が小学校に入る時の事です、マンションのちょうど下の部屋に新しい家族が越して来ました。挨拶に来られた時はちょうど外出をしており面識はありませんでした。
それから数ヶ月が経った日の夕食時に突然、下の住人Kさんが物凄い剣幕でやってきたのです。どうした事かと聞いてみると子供の足音がうるさいとのことです。その場は平謝りし、何とか事は収まりましたが、Fさんは子供のした事だからと深く考えなかったそうです。
その後もFさん達は今までと変わらない生活を送っていましたが数週後からマンションの住人達の間でFさん達のあまりよくない噂が流れている事を子供の口から耳にしました。
その内容とはFさん夫妻が離婚するといったもので、そんな根も葉も無い事を学校で言われている事実にショックを受け、同時に怒りを覚えたそうです。しかし、自分で噂の出所を調べたが分からず、探偵社に相談して調査する事になりました。
探偵社の調査結果から噂の出所はKさんだということが判明したのですが、驚いた事にKさんはFさん宅での出来事を事細かく知っていたのです。離婚の件につきましてもちょうどその時ささいな言い争いをした事に尾ひれつけたものだったのです。探偵社はすぐに盗聴器の取り外しを試みましたがどんなに探しても発見できなかったのです。その後調査の方向性を変えて事件を解決したのですが、後から分かったことで、なぜ会話を盗まれていたのかというと盗聴器とは若干異なる《周波数》の出ないコンクリートマイクを使用していたのです。
現代社会において、近所づきあいが無くなりつつある中、このようなトラブルは非常に起こりやすいものです。無理に仲良くするという事ではないですが、人と人との生活空間の中で全く関わらないというのは難しい事です。当たり障りのない程度の付き合いをされた方がいいのではないでしょうか。