4433.jp::サービス残業【さーびすざんぎょう】 | トラブル・お悩み相談ならSP解決センター

サービス残業【さーびすざんぎょう】

1日8時間、週40時間を越えて働かせてはいけない。これが労働基準法(労基法)の原則(法定労働時間)である。それ以上働かせるには労基法36条に基づく労使協定の締結と労働基準監督署(労基署)への届出、さらに時間外労働については割増賃金を支払いが必要だ。サービス残業とは、実際に法定労働時間以上働かせていながら割増賃金を支払わないこと。もっともサービス残業という言い方はいかにも労働者が善意でやっている印象を与えやすく、厚生労働省では「賃金不払い残業」と呼んでいる。

【サービス残業とは】
サービス残業の背景には労働行政の取り締まり不徹底、立場の弱い労働者が会社側の圧力に抗えない事情もある。まず会社側がどう残業を強いているかを知っておこう。

最も多いのが労働者自身に残業時間を申告させること。本来はタイムカード、ICカードなど、客観的・機械的方法で行われるべきだが、自己申告させれば労働者が自粛し過少申告になりやすいうえ、タイムカードと異なり客観的証拠が残らない。上司が「うちの課の残業予算は月に20時間だ」と言えば、部下はしぶしぶ従わざるを得ない。

また、「うちは裁量労働制だから残業代は出ない」「年俸制だから残業代を払わない」という会社もあるが、決して鵜呑みにしない事。裁量労働制はまず法的手続きをクリアしないと認められない。専門業務型と企画業務型の二つが有り、専門業務型はSE、デザイナーなど特定の職種に限定される。しかも実際には上司が割り当てた仕事を半ば機械的にこなしているだけといった場合は、本人の裁量がなく裁量労働制の対象とは認められない。まず法的手続きが確実に行われているかを確認することだ。

届出には、専門業務型は労使協手の締結、企画業務型は労使で構成する労使委員会の決議が不可欠である。協定締結には双方の代表の署名が必要になるが、労働組合のない企業は選挙などの民主的手続きにより選出された過半数代表者でなければならない。

だが実態は、経営者が総務や人事の社員を適当に過半数代表者として届け出ているケースも少なくない。

【事例】
実際に裁量労働制を採用するゲームソフト会社で、代表者選挙が行われていないことを理由に、写真が不払い残業代を求めて提訴した事例もある。年俸制はあくまで賃金の支払いを年単位で決めるだけで、残業代の支払いを免除する法的根拠は無い。年報の中に一定の残業代が含まれると認められるためには、少なくとも労働契約においてどの部分が残業代なのか区別し、計算根拠を示す必要がある。また「固定残業代」として支払われる場合であっても実際の残業時間に見合う金額より低ければ、差額を支払う義務がある。

【対応策】
サービス残業、つまり違法な残業に対処するには事業所を管轄する労基署に申告することだ。会社に知られたくなければ、その旨を申し添えておけば労基署も慎重に調査してくれるはずである。また、本人以外の家族でも「情報提供」という形で受け付けて貰える。あるいは会社として残業抑制の方針を打ち出しているにも拘らず、特定の部署だけ残業が多い場合は、会社の苦情相談窓口に通報してもいい。最近はコンプライアンス担当部署などに通報窓口を設け、匿名でも対応する企業が増えている。

サービス残業への対処は、本来は労働組合の役割だが、十分に対応できているとは言いがたい。自分の身は自分で守る為、仕事を命じられたら、「一生懸命にやりますが、これだけの時間はかかります」と上司に明確に伝える。そのうえで業務内容も含めてどれだけ残業したかを記録した業務日報を付けておくのも必要だろう。

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