数年前、学校給食費の未納がクローズアップされ全国的に問題になった。
文部科学省は今年一月、全国小中学校の給食費の徴収状況について調査結果を発表した。それによると、未納額は約22億円、未納者は99000人に達し、未納者がいた学校は全体の43.6%にのぼっている。
この給食費、そもそも法的には、親に支払い義務があるだろうか?
学校給食は、「学校給食法」によって教育の一環として位置づけられ、食材費のみ親が負担するものとされています(6条)。だが、憲法26条には「教育を受ける権利」が保障され、義務教育の無償を定めている。憲法26条2項の「義務教育はこれを無償する」という条文の解釈については、最高裁が無償の範囲は授業科に限定されるという大法廷判決(昭和39年2月26日)を出しています」
つまり法的には、圧倒的に未納者が悪いとされます。そのため未納者に対して強硬な姿勢で臨む自治体も目立ってきた。ある地域は、簡易裁判所に支払督促を申し立て、保護者の給与を強制執行により差し押さえた。また、児童・生徒を対象に、連帯保証人付きの「学校給食費納入確約書」の提出を求める方針を打ち出した教育委員会も出てきたのです。
なぜ給食費は支払われないのか?
大きく理由を分けると2つに分けられます。
①支払えるのに支払わない
②支払いたくても支払えない
文部省としては、生活保護法6条に基づく教育扶助、学校教育法25条に基づく就学援助には、給食費分が上乗せされているので払えない家庭はないと考えているようですが、給食費分は、他に使われてしまいがち。給食費は分離させて学校などに直接支給するなり、相当分を食券で配布するなどの工夫するという提案もあります。
また給食にかかる費用(調理員の人件費がコストを押し上げる要因)に無駄が多いという声もあります。
民間に委託して給食全体のコストを下げれば、未払いは防げるのではないかと考えられます。
今後の予想は?
支払っても未払いでも、子供たちには給食をあたえられています。そうすると、真面目に支払っている保護者が支払いに対し損をしていると思われ、支払いが止まってしまったとしたら、完全に給食制度がなくなってしまう可能性があります。そうなると子供たちの食事は、家庭が全面負担になってしまい、弁当持参ということになってしまうでしょう。